APPSLx hQCトランスジェニックマウスモデル

APPSLx hQCマウスはAPPSLマウスとhQCマウスの交雑種である。 両方の導入遺伝子はThy1プロモーターの制御下にある。 バックグランドはC57BL/6RccHsd(APPSL)とB6CBAF1/J(hQC)のミックスである。

APPSLマウスとhQCマウスの交配により、N末端修飾pGlu Aβペプチドの生成が増加し、特異的なpGlu Aβ酵素活性に依存する神経変性事象の解析が可能となった。 これらのマウスは、pGlu Aβ修飾薬をin vivoで解析するための効率的なモデルである。 さらに、トランスジェニックAPPSLx hQCマウスはAPPSLマウスと同じ病態を示すが、ほとんどの症状は単独トランスジェニックAPPSLマウスよりも少し早く現れる。 このモデルでは運動能力に変化はない。

したがって、APPSLx hQCマウスは、pGlu Aβ依存的な認知機能への影響と組織学的パラメーターを6ヵ月の早い時期に研究するのに適したツールである。 APPSLx hQCマウスの付加的な指標はhQCレベルである。

APPSL x hQCトランスジェニックマウスの最も重要な特徴は以下の通りである:
  • Aβプラーク形成の増加
  • 神経炎症の増加
  • 認知障害

APPSLx hQCトランスジェニックマウスをモリス水迷路試験で解析したところ、図1に示すように、非トランスジェニック同腹子と比較して空間学習と記憶の欠損が認められた。 さらに、図2に示すように、APPSLx hQCマウスの大脳皮質ではpGlu Aβレベルの増加が観察された。

APPxhQC-MWM

図1:6ヶ月齢のAPPSLx hQCマウスのモリス水迷路と非トランスジェニック同腹子の比較。脱出潜時(秒)。 平均値±SEM。 n = 4-8. 二元配置分散分析(Bonferroni’spost hoctest)。 **p<0.01; ***p<0.001。

APPxhQC-CTX-pGluAbeta

図2:APPSLx hQCマウスの大脳皮質における年齢経過に伴うpGluAβレベル。抗ヒトpGlu Aβ抗体を用いたAβ3 (pE)-40/42 定量化(>150 µm²のプラークサイズ)。 平均値+SEM。 一元配置分散分析。 *p<0.05, ***p<0.001。 n = 4 – 8.


Scantoxでは、APPSLx hQCマウスの試験デザインをオーダーメイドで承っており、お客様の特別なご興味にも柔軟に対応いたします。 また、研究デザインに関するアドバイスやご提案もさせていただきます。 APPSLマウスは生後6ヶ月ですでにADに関連した特徴を示します。 APPSLx hQCマウスの様々な研究オプションをもとに、お客様のご要望に応じた研究をカスタマイズいたします。 さらに、適切な試験デザインに必要な対照動物として、野生型同腹仔をご用意しております。

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