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Y字迷路テストは、実験用げっ歯類の空間作業記憶を評価するために日常的に用いられている。 このテストは、新しい環境を探索するネズミの自然な行動に基づいている。 げっ歯類は通常、慣れ親しんだ環境よりも新しい環境を探索することを好むので、以前に訪れた迷路に戻る前に、新しい迷路のアームを探索する。 この作業には、海馬、中隔、前脳基底部、前頭前皮質など脳の多くの部位が関与している。 アルツハイマー病や 前頭側頭型認知症など、いくつかの神経変性疾患では、空間作業記憶が障害される。 Y字迷路はさらに、これらの疾患のモデルにおいて、認知に対する新規薬剤の効果を評価するためにもうまく用いることができる。

自発的交替試験

テストは、3本のプラスチック製アームが120°の角度で配置されたY字型迷路で行われる。 マウスを迷路の中心に置いた後、3本のアームを自由に探索させ、最近行ったことの少ないアームに入る傾向を示すようにする。 このテストは、げっ歯類の疾患モデルにおける認知障害の定量化や、新規化合物の認知機能に対する効果の評価に用いられる。

Y字迷路の新奇性と記憶

ネズミが新しい場所と見慣れた場所のどちらを好むかを調べるために、Y字迷路の片方のアームをブロックし、他の2つのアームを探索させる。 次にネズミを開始アームに入れ、ブロックされたアームを開くと、以前ブロックされていたアームに頻繁に入る傾向を示すはずである。 Y迷路テストはマウスの記憶機能の初期テストとして特に有用である。 Y迷路試験で得られた結果は、モリス水迷路や バーンズ迷路のような空間学習に関連する他のアッセイでさらに検証することができ、恐怖条件づけや 受動的回避パラダイムは情動記憶を評価するためにさらに用いることができる。

Yマゼテスト
YMaze

図:Y迷路、9ヶ月齢の5xFADトランスジェニックマウスと非トランスジェニック同腹子の縦断的評価。 交替率の縦断的評価 (A)およびY迷路における1回目と2回目のアームエントリー回数(B) (5xFADマウスとntgマウス;n = 8/群、雌雄混合。 平均値±SEM。 二元配置分散分析。 **p<0.01。