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ローテーションテスト

回転テストは、黒質脊髄路に病変のある動物(最も一般的なのは6-OHDA病変)において、右脳半球と左脳半球の間のドーパミンの不均衡を同定することを目的としている。 ドパミン作動薬または拮抗薬を片側病変動物に投与すると、薬物が作用している間、動物は激しく円を描くように旋回する。 これにより、病変の重症度を信頼性が高く、容易に定量化できる指標を得ることができる。

回転試験は様々な応用が可能であるため、薬剤の選択、投与量、時間枠、試験プロトコルは実験の目的によって異なる。 例えば、病変の程度を判定するためのスクリーニング・ツールとして、あるいはL-DOPA治療の変更を目的とした治療法の候補を試験することを目的とした試験として使用することができる。 回転検査は、その簡便さから非常に人気がある。 しかし、結果の誤解を防ぐためには、適切な計画と解釈が非常に重要である。 異なる薬剤、例えばアンフェタミンとアポモルヒネで誘発される回転は相関性が低く、目的も異なることに注意することが重要である。

回転計のボウルは直径50cmの半球である。 この装置では、例えばオープンフィールドの装置に比べ、片側に病変のある動物が回転行動を示す可能性が高い。 動物は回転計のボウルに入れられ、試験中の行動はビデオ撮影される。 テストは標準的な照明下で行われる。 時計回りと反時計回りの回転はトラッキングシステムにより自動的にカウントされる。 未治療の病変動物をボウルに入れると、新奇な環境でのドーパミンの急増により、動物も回転する。 しかし、無処置の動物が約5分後に回転を止めるのに対し、ドーパミン作動性薬剤で治療された動物は、薬剤が作用している間ずっと回転する。

回転テストは一般的に、シリンダーテストコーナーターンテスト、ALOスコアと組み合わせて用いられる。

ローテーションテスト
回転-テスト-フィギュア

図:アンフェタミンが誘発する同側回転。 手術3週間後、全治療群にアンフェタミン誘発回転課題を行った。 左のグラフは総回転数における群間差。 マン・ホイットニー検定、***p<0.001。 右のグラフでは、回転数を10分間隔で示した。 Two-way ANOVA followed by Bonferronipost hoc***p<0.001, ** p=0.01, *p=0.05。 平均値+SEM。