R6/2マウスは、ヒトHTTプロモーターの制御下で、約120個のCAGリピートを持つヒトハンチンチン(HTT)タンパク質のN末端断片を発現する。
この動物は、ハンチントン病に対する治療薬の開発に非常によく使われるモデルである。
マウスは以下の表現型を示す:
- 100日で50%生存
- 10週目の学習障害
- 8週目の運動障害
- 12週時点で強いHTT過剰発現
- 12週時点で強い神経炎症
R6/2マウスの平均生存期間は15週で、10週齢で再学習障害を示した(図1)。図1:R6/2マウスの生存期間と学習障害。 A:R6/2マウスと非トランスジェニック同腹子(ntg)の生存曲線;n = 8/群。B:10週齢のR6/2マウスとntg同腹子の二者択一遊泳試験。
平均値±SEM。
*p<0.05; **p<0.01; ***p<0.001。
すべての運動テストで、R6/2マウスは8週齢ですでに強い運動障害を示した(図2)。
図2:R6/2マウスの運動障害 A:4週齢と12週齢のR6/2マウスとntg同腹仔のワイヤー吊り下げ試験における吊り下げ時間(秒)B:パスタ齧り試験における1回あたりの齧り回数C:RotaRod試験における棒から落ちるまでの潜時D.D:10mm角の梁を用いた梁上歩行試験における滑落回数。
B-D:4週齢、8週齢、12週齢のR6/2マウスとntg同腹動物。
A-D:n = 15/群; 二元配置分散分析(Bonferroniのpost hoc検定付き)。
平均値±SEM。
*p<0.05; **p<0.01; ***p<0.001。
R6/2マウスは、12週齢で尾状後頭部と海馬におけるハンチンチン発現が非常に増加している(図3)。
図3:12週齢R6/2マウスにおけるハンチンチンの定量。
A: B:尾状被蓋におけるハンチンチンの免疫反応面積(%)。AおよびB:n = 4/群; 対をとらないt-検定。
平均値+SEM。
***p<0.001。
図4:12週齢R6/2マウスにおけるアストロサイトーシスの定量化。
A: B:尾状被蓋におけるGFAPの免疫反応面積(%)。AおよびB:n = 4/群; 対をとらないt-検定。
平均値+SEM。
***p<0.001。R6/2マウスモデルでの研究をご希望の方は、今すぐお問い合わせください!